オーストラリア、シドニーのファイナンシャル・プランニング、税務会計

最近読んだ本で、昔のベストセラー「金持ち父さん、貧乏父さん」以来、目からうろこ?な本を交えて、早期リタイアではなくオーストラリアでの老後の資産設計について個人的な考えをご紹介したいと思います。

「FIRE 最強の早期リタイア術-最速でお金から自由になれる究極メソッド」

カナダ在住の著者が30代で早期リタイア=FIRE(Financial Independent Retire Early)するまでのお話です。

この本の要約は下記のとおりです。

  • 早期リタイアするなら、マイホームは買わない
  • 必要な年間支出を計算する
  • 4%ルールに基づいて、年間支出の25年分を貯蓄する
  • 資産は3つのバケツに分ける

マイホーム 

自分の持ち家は投資ではない。これは「金持ち父さん」でも説明されていました。

住宅ローンの金利が高ければ、繰り越し返済してなるべく早く完済する、逆に低ければローン返済は最低限にして、投資などの資産運用に回す。

今のオーストラリアでは歴史的な低金利で固定金利で2%を切るローンもたくさんあります。シドニーでは不動産価格はまだまだ上がっていますが住宅ローンの組みやすさという点からみれば、今が一番の買い時とも言えます。

弊社のお客様でも2,3年前ではローンの審査で金利が高すぎて借入額は非常に低く、不動産購入が難しかったケースが多々ありました。今はこんなに借りれるの?と驚く方もいらっしゃるくらい融資の査定はゆるいです。

個人的に賃貸物件に住んでいる間、オーナーが売りたいとか、賃貸をやめて戻ってくるなど様々な理由で引っ越しを余儀なくされました。老後に限れば、気に入った場所で落ち着いて暮らしたいという思いがあり、2ベッドルームくらいのユニットがいいなあと思っています。完済している持ち家に住むことで年間生活費もかなり抑えられると思います。

必要な生活費  

ご相談を受けていて、自分たちの生活費をきちんと把握している方はまずほとんどいらっしゃいません。大体これくらいかなあとか、まあ今の給与で何とかやっていけます、という方ばかりです。

ただ生活費の高いシドニーでぜいたく三昧で暮らしている方というのはお会いしたことがありません。

ざっくり言えば、日本人ご夫婦の場合の世帯所得は10万ドルから15万ドル、そこから税金やメディケア税など差し引いての資金繰りとなりますのでマイホーム購入や老後資金に回せるお金の捻出には計画的な生活費の見直しが必須です。

特に下記の2つは毎年見直してもいいくらいかと思います。

①住宅ローン

特にここ最近借入金利レートは年々下がり続けています。リファイナンスのご相談にいらっしゃったお客様にはずっと見直しをしていなくて4%のままだったローンを1.89%に変更したことで年間のローン返済額で1万ドル以上抑えられた方もいます。家の改装やアップグレード、ダウンサイズなどいろいろなケースがあるかと思いますが住宅ローン選びは慎重に賢く決めましょう。

②保険料

民間医療保険、車両保険、家屋保険、生命保険や所得補償など多くの方が加入されているかと思います。これらの保険の見直しも定期手に行い、どこの会社でどういった内容の保険にどれくらいの保証額で加入し、毎年の保険料の上がり具合なども把握したいものです。

そもそもその保険が必要なのか、もしくは入っておいた方が良いのに加入していないなどこれらの保険は専門家にきちんとご相談ください。

上記を踏まえたうえで正しい生活費をきちんと把握することが安心した老後を送るための、第一歩といえるのではないでしょうか?

4%ルール 

「4%ルール」とは年間の生活費を25年分貯蓄しそこからの4%の運用益だけで生活可能と想定したものです。

例えば、持ち家がある方で年間4万ドルの生活費が必要でしたら、100万ドルの貯蓄があれば、4%の運用益の4万ドルで元本の100万ドルはそのまま残して生活できることになります。

この本で推められているのは、インデックスファンドといわれるものです。ASX200や日経平均などの株価指数と同じ値動きをする商品となります。ファンドマネージャーなどに委託しないので手数料がずっと安くなります。また運用のプロがマーケットのパフォーマンスに勝てる確率は70-80%といわれています。だったらわざわざそんな高い手数料を払わないでインデックスにした方がといえるかもしれません。

老後の資産形成で最も大切なスーパー、ほとんどの方は気にしない、見たこともないと言われますが1番高額な老後資産の形成には20年、30年の時間が必要となります

なるべく早い段階から手数料が安くてパフォーマンスのいい運用先に切り替えること、そして毎年定期的な見直しをされることも強くお勧めします。

3つのバケツ 

これがこの本で一番重要な点だと思います。

リタイアした後はマーケットが暴落した時にも投資運用を解約して生活していかなければなりません。できることならマーケットがまた上がるまで待ちたいところですよね。

そしてこのマーケットが元の水準まで回復するのに掛かる年数を最長で5年とみて、下記

3つの運用先に分けることが勧められています。

  1. 1年分の生活費のための通常口座
  2. 5年分の生活費をためておく預金口座
  3. 4%の運用益のためのスーパー口座

この2番目の5年分の生活費の口座が預金口座のため、マーケットの上がり下がりに関係なくじっくり長い目で運用できるという考えです。

弊社のお客様でもリーマンショックやコロナショック時に、夜も眠れないという恐怖感から株や不動産で運用していたものを現金化しロスの確定後、ずっとそのままにしてマーケットが回復してやっぱり我慢しておくべきだったと後悔された方もいらっしゃいます。

一般的には若いうちには株や不動産の割合を増やして、長期運用目的でハイリスクハイリターン、年齢とともに成長が見込めるリスクの高い運用への割合を減らして、老後は安全なものを中心に運用といわれいていました。

ただこれからの人生100年時代、65歳でリタイアしても残り20年30年にわたって資産を守りながら生活していくことになります。オーストラリアでも歴史的な低金利のなか、預金だけではこの4%ルールに従った安心した老後生活は難しいかと思います。

ですのでこの3つのバケツの考え方を参考に、スーパー内でインデックスファンドなどを利用して国内と海外の株、不動産や債券などへの長期分散投資がやはり王道かと思います。

個人的な話になりますが日本で両親の顧問税理士の先生に私がオーストラリアで開業していると話したところ、一度お会いしたいとのことで前回帰国時にランチの機会を共にしました。その方は83歳で現役バリバリ、精力的に活躍されていらっしゃいました。高齢化が進んでいる日本では、税理の平均年齢は60歳をとうに超えているとのことでした。

僕の今の時点での考えとしましては、生涯現役で仕事を続けることです。生活できるだけの雇用収入が亡くなるまであれば、老後資金は極端な話、ゼロでも問題ないと思っています。(もちろん緊急時のためのたくわえは必要かと思いますが)

定期的な運動や、健康的な食生活、人間ドックや定期的な歯科検診などの予防医療を心掛け、ずっと仕事を続けていける体力づくりを心がけ、“太く短く”ではなく“細く長く”やっていければと思っています。これができれば最高なんでしょうが、コロナとロックダウンを大義名分に毎日の飲酒量が???ですが。

ワクチン接種率70%、80%でやっと兆しが見えてきたシドニー

1日でも早いロックダウンの解除、日本への帰国はだもが待ち望んでいることかと思いますが、それまでどうか心と体の健康には気をつけて乗り切りましょう!

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最後に、これらはあくまで私個人の感想と意見ですので投資判断につきましては情報に過度に依拠することなく、ご自身の判断および責任において行って頂きますようお願いいたします。弊社では一切の責任などは負いかねますこと、ご了承ください。