60代
長年のハードワークが報われる時です。これからは第2の人生の始まり。快適な老後を迎えたいところです。多くの方が疑問に持つのは下記の点です。
老後資金っていくら必要なのか?
持ち家があるかどうか、住む場所、生活水準や旅行に行く頻度などによって人それぞれだと思います。
オーストラリアの政府機関は持ち家があって65歳でリタイアして平均余命の85歳までと想定した場合の必要な毎年の生活費を下記の通りとしています。
オーストラリア年金協会によるリタイア後の生活費 (持ち家あり) | 年間の生活費 | 週の生活費 |
---|---|---|
カップル-質素 | 39,353ドル | 754ドル |
カップル-余裕あり | 60,264ドル | 1,154ドル |
独身-質素 | 27,368ドル | 524ドル |
独身-余裕あり | 42,764ドル | 819ドル |
持ち家があっても快適な生活には夫婦で毎年6万ドル、質素な生活でも4万ドル以上は必要としています。これはあくまでも平均ですのでシドニーではもっと高くなるでしょうし、賃貸住まいの場合にはもちろんそれ以上の生活費がかかります。
100万ドルのスーパー・アニュエーションと持ち家があって、毎年5万ドルの生活費がかかるとします。仮にこの運用益が毎年5%とすれば元本100万ドルはそのまま維持して、リターンの5万ドルで生活していけます。これが定期預金で2.5%だとすれば2万5,000ドルの利息となるので元本の100万ドルは毎年減っていきます。定期預金で5万ドルの利息を受け取るには200万ドルが必要となります。また現実的には難しいかもしれませんが毎年10%のリターンが見込めるなら老後資金は50万ドルで十分ということになります。
結局、老後資金としていくら必要かということは自分の理想の生活水準と見込めるリターン次第といえます。
どうやって運用するのか?
働いていた時にずっと積み立ててきたスーパーは運用益に対して毎年15%の税金がかかります。リタイアしたからと言ってそのままにして置いたら何も変わりません。
スーパー・アニュエーションは一括で引き出すか、もしくはペンションと呼ばれる税金の一切かからない口座を新たに開設してそこから定期的に必要な生活費を降ろすことも可能です。
すべての金融資産をリタイアまでにスーパー・アニュエーションに入れてペンションに移行すれば個人名義の投資物件以外は運用益にも引き出す際にも税金は一生かかりません。これが殆どの方にとって一番理想的かと思います。